「森林バイオマスを使った発電はカーボンニュートラルではない!」と僕は常々考えていたのだが、先日、2021年2月11日、42の国と地域の500名を超える科学者たちが、日本政府、米国政府、欧州連合(EU)、韓国政府に対して、木質バイオマスを使った発電はカーボンニュートラル(炭素中立)ではないと主張する書簡を提出した。
◆ 500名以上の科学者が日本政府に書簡を提出:森林バイオマスを使った発電はカーボンニュートラルではない
投稿日: 2021年2月16日 投稿者: Friends of the Earth Japan (FoE Japan)
https://foejapan.wordpress.com/2021/02/16/letter-from-500-scientists/
この書簡は、以下5点(①~⑤)を指摘し、日本のFIT制度について、「日本は、木材を燃やす発電所への補助金をやめる必要がある」と言及している。
① バイオマスの発電利用により森林が伐採され、森林に蓄えられている炭素が大気中に放出されること、
② 森林の再生には時間がかかり、数十年から数百年にわたって気候変動を悪化させること、
③ バイオマスの発電利用は化石燃料を使用した場合の2〜3倍の炭素を放出する可能性があること
④ 各国政府は「気候変動対策」として、バイオマスを燃焼することに対する補助金やインセンティブにより、実際は気候変動を悪化させていること
⑤ 真の排出削減のためには、森林を燃やすのではなく、保全と再生に努めるべきこと
◆ 書簡の日本語仮訳
https://kasikorera2020.hatenadiary.com/entry/2021/02/16/195951