1.はじめに
昨年、映画『サティシュの学校 みんな、特別なアーティスト』を2回視聴し、大いに共感した。サティシュ・クマールさんのことを私が知ったのは、2019年11月頃。「しあわせの経済 世界フォーラム2017」で彼が行った基調講演「グローバルから、ローカルへ。豊かさから、幸せへ」をyou tube上で視聴したときだ。
「学び」と「経済」について共感する部分を伝えたいという気持ちで、この講演内容を要約してみることにした。何回かに分けて紹介してみようと思う。ただし、1点だけ気になる ことがある。最後にそのことにも触れる予定だ。
・サティシュ・クマール 出典:『ウィキペディア(Wikipedia)』
・サティシュの学校 みんな、特別なアーティスト|cinemo
・『サティシュの学校 みんな、特別なアーティスト』予告編
2.幸せの根源と3つの条件
・幸せの根源は「満足(contentment)」「これで十分だという思い」
・幸せであるための3つの条件は、①過去のことを、くよくよしないこと、②未来を信頼すること、③現在を祝福すること。
・現在を祝福するとは、①この宇宙、この世界に与えてもらっている贈物(GIFT)である一人ひとりの「想像力と創造性」に感謝すること、②「2本の手」があることに感謝すること。
・サティシュ・クマール「グローバルから、ローカルへ。豊かさから、幸せへ」
*下記①が講演の動画。②がそのほぼ全文。③はこの講演の取材記事。
① 講演動画(you tube 40分29秒)
②【講演全文(ほぼ全文)】
https://local-biz.jp/news/1289
③ 「お金を稼ぐために働かない勇気を持て! サティシュ・クマールが考える、ローカル経済を実現するために必要なこと」https://greenz.jp/2018/02/26/satish_kumar_forum/?fbclid=IwAR3gry4vg89u5BL3Vr0hmQeHurG50vKX22beh7rz3wu6L4HOzKYEkxtyqfM
3.手から始める学び
・「2本の手」があれば、家も建てられる。種を蒔き、自分の食べ物を育てることもできる。
・私たちは、2本の指をスマートフォンに使ってばかりで、この「2本の手」さえ十分に使っていない。
・現代の学校教育では、「2本の手」を使わないことを教えている。
・大学を卒業した優秀な若者が、食べ物を育てる、料理をする、家を建てることなど、つくることを何一つ知らない。
・私はイギリスのハートランドで「スモールスクール」という中学・高校、トットネスで「シューマッハー・カレッジ」という大学を設立した。シューマッハー・カレッジでは、キッチンこそが教室であると学生に伝えている。
・シェイクスピア、ガイア理論、ディープエコロジーを学ぶ前に、まずは料理。
・学びの軸は「Head(頭)・Heart(心)・Hands (手)(教育の3つのH)」だが、まず「Hands (手)」からはじまる。