カシコレラ

高校教員を早期退職。「人生は実験だ」を合言葉に妻と信州に移住。 農・DIY・お金稼ぎの経験皆無の凡人が自給的暮らしを探求中。気ままにあれやこれや投稿。ひととひと、農と環境と教育をつなぐ「虹色ラボ」、真に持続可能な暮らしと生き方研究所「いっさ」主宰。

ズッキーニのタネ出しで考えたこと・その1


 上の写真のズッキーニは自家採種用。重さ2850g。収穫後2カ月近く玄関先で保存・追熟させていたもの。

 11/28にこのズッキーニのタネ出し作業を行った。充実したタネがたっぷり詰まっていた。

(照明の関係もあって、まるでカボチャのように見えるが、ズッキーニは、ペポカボチャと分類されるウリ科カボチャ属の作物だ)

(ワタとタネを取り出したあと)

(ワタとタネ)

 

 同じに日に、もう一つ別の自家採種用ズッキーニのタネ出し作業も行ったのだが、
それと比べてタネの充実度(膨らみ方など)が良好だった。そして、ワタの量が少ないことに気が付いた。

 キュウリ(ウリ科キュウリ属)は、自家採種用を収穫後に追熟させると果肉内の養分がタネに移行して充実するという(注1)。ズッキーニやカボチャ(いずれもウリ科カボチャ属)も追熟させるとタネを包んでいるワタの養分がタネに移行しワタの量が減るのではないかと考えた。果たしてどうなのだろう?
 * ワタの部分には果実の部分の3倍の栄養分があるといわれているそうだ(注2)。
 * ズッキーニはカボチャ属でペポカボチャに分類される(西洋カボチャ、日本カボチャ、ペポカボチャの3つのグループに分類)(注1)。

 

 そして、ズッキーニもカボチャもタネ出し作業で最も苦労するのがワタを除去する作業。水が冷たくなる季節のこの作業は体が冷える。この作業をしながら、ふとあることを思いついた。(つづく)


注1:自然農法国際研究開発センター編『自家採種のコツのコツ』農文協
注2:西東社編集部編『農家が教える野菜の収穫・保存・料理』西東社

 蛇足だが、大変充実したタネを残してくれた冒頭のズッキーニ。実は、春に発芽実験をしたズッキーニが付けた果実のうちの1つ。

・芽の前に根 ~『星の王子さま』の一節を連想
https://kasikorera2017.hatenablog.com/entry/2022/04/28/223051

 このズッキーニはとても逞しく美しく生育し、この株から自家採種用果実を2つ収穫した。なぜ、同じ株から2つも収穫したかというと、早々に1つめの自家採種用果実を収穫した後、気が付いたら、「これはもう自家採種用にするしかない」という状態の果実をこっそり付けていたからだ。私がただぼんやりしていただけかもしれないが、この株は子孫を残す意志が強烈だったと思うことにしよう。