カシコレラ

高校教員を早期退職。「人生は実験だ」を合言葉に妻と信州に移住。 農・DIY・お金稼ぎの経験皆無の凡人が自給的暮らしを探求中。気ままにあれやこれや投稿。ひととひと、農と環境と教育をつなぐ「虹色ラボ」、真に持続可能な暮らしと生き方研究所「いっさ」主宰。

幸せをもたらす「学び」と「経済」~サティシュ・クマールの思想と実践 その3

7.一人ひとりが、ローカル経済の主役。「どうしたら世界を変えられるか」を悩む前に、まず自分の生活を変えましょう。

・自分の食べ物、着る物、使う物を、知っている人が作ったものにしよう。そうすることでつながりをとりもどすことができる。
・私の師ビノバ・バーベは13年かけてインド全土をくまなく歩き、ローカルフード(地産地消)を唱え、貧しい人に土地を与えることを提唱した。
・気候変動、戦争など、大きな危機に「どこから始めたらいいのか?」と問う人々への彼の答えはいつもこうだった。「まずは自分の食べ物から始めなさい。地域のもの、フレッシュで、美味しくて健康にいいものを食べなさい。自分でそれを育てるのです」
・ビノバの教えを伝えるため、私は本を書いた。邦題『恐れるなかれ』。これはいい題名。なぜなら、ローカル経済は気の弱い人には向いていないから。勇気が必要。恐れないことが必要。
・ここにいるみなさん一人ひとりが、ローカル経済の主役。「どうしたら世界を変えられるか」を悩む前に、まず自分の生活を変えましょう。消費者である自分を脱し、作り手になり、アーティストになりましょう。

【幸せをもたらす「学び」と「経済」 ⑧ 】

8.ローカル経済の基礎は「愛と共感」

・私はこの大地を、大地から生まれる食べ物を、そしてアートを愛している。
・つくることは喜び。地元でつくられた食べ物を食べる、手製の服、愛する人がつくった服を着る。それは喜び。
・自分自身はもちろん、この大地や同じ社会に生きる人を愛することができなくては、ローカル経済はありえない。
・グローバル経済の根源には、「強欲と恐れ」がある。ローカル経済の根源は、「愛と共感」。アートへの愛、私たちの想像性への愛から始まる。
・私は、みなさんと新しい運動、「愛」の運動を始めたい。環境保護論者、経済学者、活動家の中には、恐怖にかられて運動をしている人も多いからだ。私は、恐れに基づくような活動はしたくない。
・英語で、最も美しい言葉は、I love you。今の世界は、人と人とのつながりが分断されてしまっている。私たちは、日本人、アメリカ人、インド人など、どこの国の人であるかの前に、人間である。だから言いましょう。I love you! I love you! I love you!