写真は、水木しげるロード(鳥取県境港本町アーケード商店街)に設置されているコロポックル像。
ふきの下に住む小人だと言われるコロポックルって何だろう。
(1)一般的には、アイヌの伝承に登場する小人。アイヌ語で「蕗の葉の下の人」という意味であると解される。
(2)しかし、考古学者の瀬川拓郎は、次のような説を提唱している。
・コロポックルの正体は、北千島のアイヌである。
・「蕗の葉の下にいる」という伝承のイメージから、手のひら大の小人として描かれることが多いが北海道には2m以上になる品種のラワン蕗が自生しており、コロポックルの身長はアイヌより少し小柄な程度で小人ではない。
(参考)瀬川拓郎著『コロポックルとはだれか――中世の千島列島とアイヌ伝説』 (新典社新書58)
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%81%A0%E3%82%8C%E3%81%8B%E2%80%95%E2%80%95%E4%B8%AD%E4%B8%96%E3%81%AE%E5%8D%83%E5%B3%B6%E5%88%97%E5%B3%B6%E3%81%A8%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C%E4%BC%9D%E8%AA%AC-%E6%96%B0%E5%85%B8%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B858-%E7%80%AC%E5%B7%9D-%E6%8B%93%E9%83%8E/dp/4787961586
【アイヌ小人伝説の 原像をたずねて】
ただのおとぎ話と思われがちな、フキの下に住む小人「コロポックル」の伝説。しかし、日本の中世説話やアイヌのカムイ・ユーカラなど様々な史料をもとにコロポックルの原像をたどっていくと、そのモデルともいうべき北千島アイヌの成り立ちと、かれらの変わった習俗が浮かび上がってくる。
小人伝説の謎解きをしながら、知られざるアイヌの歴史、また中世千島の実像にも光をあてる、新しいコロポックル論。