カシコレラ

高校教員を早期退職。「人生は実験だ」を合言葉に妻と信州に移住。 農・DIY・お金稼ぎの経験皆無の凡人が自給的暮らしを探求中。気ままにあれやこれや投稿。ひととひと、農と環境と教育をつなぐ「虹色ラボ」、真に持続可能な暮らしと生き方研究所「いっさ」主宰。

エストニアの才人・カトゥリ・ヴァーランド ~差別・蔑視克服の希望~

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週刊金曜日2021.3.26.(1322号)」で音楽評論家・松村洋さんが紹介しているのがカトゥリ・ヴァーランド(Kadri Voorand)『in duo with Mihkel Malgand』(2020年)というアルバム。

 ――才気煥発、センス抜群。北ヨーロッパの小国エストニアの才人、カトゥリ・ヴォーラントがベーシストのミヒケル・マルカントと組んで、すばらしいアルバムを作った。本国では昨年、エストニア音楽賞最優秀ジャズ・アルバムに選出されている。

 ――カトゥリは収録曲の大半を作詞作曲し、ピアノを弾きながら大胆かつ繊細に、柔らかく切れ味鋭く歌っている。

 ――ケルト風、R&B調、フォーク風味や1970年代のシンガーソングライターを思わせる作品など、多彩な音楽性は狭いジャズという枠には到底収まらない。

 ――洞察力に富んだ愛の歌が多い。だがこのアルバムで今、とくに耳に残るのはマイケル・ジャクソンが黒人差別について歌った作品をカバーした「ゼイ・ドント・リアリー・ケア・アバウト・アス」だ。

 ――カトゥリは「彼らは私たちのことなんか本当は気にかけちゃいないのよ」と早口で畳み掛けるように歌い、女性蔑視差別の徒に激しい一撃を加えている。

人種差別、民族差別、女性蔑視、障碍者蔑視…...
弱い立場の人のことなんか本当は気にかけちゃいない人が、残念なことに、たくさん存在する。
しかし、次の記事を手掛かりに、アルバム収録曲のライヴなどを視聴した後、再度、彼女が歌う「They Don't Really Care About Us」を聴くと、根深い差別や蔑視も軽く克服できるような気分になるから不思議だ。

◆ ヨーロッパの辺境から現れたカリスマ的表現者、カトリ・ヴォーラント(Musica Terra 2020.2.29.)
https://musica-terra.com/2020/02/29/kadri-voorand-in-duo-with-mihkel-malgand/

〈主な収録曲〉
・Kadri Voorand "They Don't Really Care About Us"

www.youtube.com

・Kadri Voorand "Ageing Child" Live @ Saku Arena

www.youtube.com

・Kadri Voorand "I'm Not In Love" Live @ EFG London Jazz Festival

www.youtube.com

・Kadri Voorand "Like Yoko and John”
https://www.youtube.com/watch?v=XtSIt5FfyR4

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Kadri Voorand in Duo with Mihkel Malgand - "Kattemaks" (Revenge)
https://www.youtube.com/watch?v=0mTcjUksCfg

Kadri Voorand in duo with Mihkel Malgand - Live @ EFG London Jazz Festival “Without Me/A Woman”
https://www.youtube.com/watch?v=SdlOVpatUvU

I Must Stop Eating Chocolate
https://www.youtube.com/watch?v=ce61QV6fcow