カシコレラ

高校教員を早期退職。「人生は実験だ」を合言葉に妻と信州に移住。 農・DIY・お金稼ぎの経験皆無の凡人が自給的暮らしを探求中。気ままにあれやこれや投稿。ひととひと、農と環境と教育をつなぐ「虹色ラボ」、真に持続可能な暮らしと生き方研究所「いっさ」主宰。

なんちゃって門松

昨日(12/30)、小屋用の正月飾りがないことに気が付いた。
そのへんにあるもので即席の「なんちゃって門松」を作った。
松の代用に庭のゴールドクレスト
土の代わりに暖かそうなカンナくず。

お粗末なものだが、来年の愉しい小屋づくりと世界平和を祈りながら作った。


昨年末はこのようなものを制作↓。
https://kasikorera2017.hatenablog.com/entry/2021/12/28/154427

「来年はもう少し丁寧に完成度の高いものを作りたいと思う。」と書いているが
今年はとても忙しかったので「なんちゃって門松」を作っただけでも「よくやった」と自分を褒めてあげたい(笑)


それでは良い年をお迎え下さい。

心の響きを味わうために読み返す本


知識を確認するために繰り返し読み直す本は沢山ある。
心の響きを味わうために読み返す本は意外に少ない。
先日、後者に新たな本が2冊加わった。冒頭の写真の本だ。


おかげで、とても豊かで幸せな気持ちで1年の終わりを迎え、新しい1年を歩み始められそうだ。

2年前に出会った大好きな曲。今年一番よく聴いた曲かも。

あまかける MV いんやく りお

www.youtube.com

(参考)

・木を植えた人々 ~心の土台の再確認
https://kasikorera2017.hatenablog.com/entry/2022/08/20/211650

・その場しのぎの鎮痛剤でなく、治癒をもたらす薬のようなもの
https://kasikorera2017.hatenablog.com/entry/2022/08/21/212537

 

Message de noel 最も”弱い者”こそが”強い者”~歴史の中のイエスに迫る

 

 上の文章は、小川幸司『世界史との対話(上)』の第8講「歴史のなかのイエスを探す」の一節だ。この講で小川さんは、荒井献さんの文献など、世界的な水準にある日本の「西洋古典学」の研究成果に学びながら、イエスに関する歴史的「事実」を明らかにし、論理的な「解釈」を展開している。その中からイエスの行動の本質にかかわる部分を紹介してみたい。

 歴史的事実の出発点は、紀元30年頃、イエスが十字架処刑されたことだ。では、なぜ、イエスはこの刑に処せられたのか?この問に対して、「事実」に基づいて論理的に展開した小川さんの「解釈」は抽象的には次のようになるだろう。

 イエスは、当時のパレスチナ社会のなかでもっとも差別されていた人のところへ赴き、彼らとかかわった。そして、世の中の最も”弱い存在”に、”いのちの尊厳”を見出し、”弱い存在”どうしは、お互いに支えあうことで未来への希望をもつ”強さ”をもつことができるということを行動で示した。権力を持った”強い者”が、実は強くはないという、それまでのギリシア・ローマ社会の価値観を根底から覆す行動をした。だから、処刑された。

 このことを具体的に示す事実として紹介されているのが、「マルコの福音書」に書かれている次の文章だ。

*「マルコの福音書」は、新約聖書の中で最もイエスが生きていた時代に近い時期に編纂され(70年頃)、”生きていた”イエスの姿にスポットをあてており、歴史の中のイエスに迫る際の貴重な史料。


 「事実」を反映した記述だと合理的に解釈した上の記述を小川さんはどのように「解釈」したのだろうか。


 さて、どういうことなのだろうか。

 イエスに触れることで、なぜ、彼女が治癒したのか?私にはその理由や治癒の過程を自分なりに合理的に推測することができる。しかし、できない人もいることだろう。そこで、生徒たちと世界史の授業をするなら、次のような問いを立てて、「歴史批評」を展開したいと思う。
  問:イエスに触れて治癒したというのは本当だろうか。
    本当だとしたら、なぜ、治癒したのだろうか。

 さて、小川さんの「解釈」はまだ続く。彼女がイエスから治癒を得ただけでなく、イエスも彼女から得られたものがあるというのだ。

 イエスが彼女に語りかけた言葉について、小川さんは次のように「解釈」している。

 最も差別された人々のところで示したイエスの行動の本質についての「解釈」は次の通り。


 イエスの生誕を祝う日のメッセージでした。

 

Mikado - Message De Noel

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YESのjohn andersonが歌う - easier said than done

www.youtube.com


Composed by Vangelis.
Lyrics by Jon Anderson.



青空

昨日、12/23、青空が美しかった。
写真は、自宅から車で10分ほどのところにある高台で正午頃に撮影した青空。



 

この時、いくつかの曲目が思い浮かんだ。
久々に聞きたくなったのがこの曲。

◆The French Impressionists - Blue Skies
https://www.youtube.com/watch?v=yc1NJFU-ygc

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写真のイメージに合う演奏はこれかな。

◆ Mr. Blue Sky | Electric Light Orchestraのカヴァー | Pomplamoose

www.youtube.com


そう言えば、今日はクリスマス・イブ。
こんな曲もあったことを思い出した。

The French Impressionists - Santa Baby
https://www.youtube.com/watch?v=hdrLAzpbIvc

www.youtube.com

キリスト教に対する考えはさておき、イエスは偉大だったと心底思う。


「ゲノム編集」食品~新しいタイプの遺伝子組み換え食品


 「ゲノム編集」食品について推進企業と日本政府は「外来遺伝子やその部品である塩基が入っていないから自然と同じ」と説明している。
 しかし、学術研究論文を精査すれば「ゲノム編集」の過程で外来遺伝子や塩基が入り込む場面や入り込む可能性がある場面があることは明白な事実だという(注1)。つまり、「ゲノム編集」食品は「新しいタイプの遺伝子組み換え」食品に他ならない。
 遺伝子組み換え食品の危険性や規制の必要性は常識となっているのに、「ゲノム編集」食品を表示も規制もしないという日本政府の政策は推進企業等に忖度した非科学的政策と言わざるを得ない。
 この政策がこのまま推進されれば、私たちは危険性がある食品を知らないうちに食べさせられることになる。
(注1)『ゲノム編集 神話と現実』

 

 以上、印鑰智哉さんの投稿↓を読んで、自分なりにまとめてみた。

https://www.facebook.com/InyakuTomoya/posts/pfbid0F8gxp8j8EXZ5ZCsaMrUTNkVaCigJ56DXn5D9nNaKGEDQe6w4ShLobCZkKXeZeUagl

 ここまで書き終えて、脳裏に流れた2曲。

① XTC - Senses Working Overtime -HD -BBC2 TV - TOTP 1982
https://www.youtube.com/watch?v=ptMsTv4p0Z8

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② Neil Young + Promise Of The Real - A Rock Star Bucks A Coffee Shop (Official Music Video)

www.youtube.com

 ②は、モンサントスターバックスに抗議する、Non-GMO、反グリホサートの曲で関連性はある。関連性がない①がなぜ思い浮かんだかは不明。
 ちなみに、②は抗議対象の明確さにおいて、究極のプロテストソングだと思う。

 

【参考】

<ゲノム編集食品問題について学ぶには >

①「ゲノム編集食品問題・初心者講座」を視聴する
 * OKシードプロジェクト提供、2023年2月末までの期間限定公開
  解説:印鑰智哉さん 
https://www.youtube.com/watch?v=-o8nDGzDrRo

②『ゲノム編集ー神話と現実』を読む(詳細はコメント欄参照)
https://okseed.jp/genomemyths.html

 * 欧州議会が出版した“Gene Editing - Myths and Reality: A Guide through the Smokescreen”の日本語版。
長く市民の立場から科学者たちの見解に基づいてバイオテクノロジー技術への批判活動を行ってきたNGO、GMWatchのクレア・ロビンソン氏が、分子遺伝学者のマイケル・アントニウ博士のアドバイスの下、膨大な科学論文を踏まえてゲノム編集食品に関する企業側の宣伝が事実とは大きく異なっていることを検証したもの。
2021年2月に欧州議会で報告された。
バイオテクノロジー企業による宣伝文句「神話」と科学者の研究などから明らかになった「現実」とが比較された後、その解説が続き、最後に参考文献が示されている。
8章から構成されているが、どの章も独立性が高いので、関心のある章から読み始めることができる。

<OKシードプロジェクトとは>

・注目を集める市民プロジェクト(カシコレラ
https://kasikorera2017.hatenablog.com/entry/2021/08/05/120816

 現在の日本政府は、「ゲノム編集」の表示なく「ゲノム編集」の食品や種苗を流通させるという生態系や人権をあまりにも軽視した食と農に関する政策をとっている。
「農家や市民の知る権利を守りたい」、「自分が作るもの、食べるものは選べるようにしたい」、そう考える農家や市民が相談を重ねて立ち上げたのがOKシードプロジェクト。ゲノム編集していないタネや苗に「OKシードマーク(ゲノム編集していないという表示)」を表示する、その種苗から作った収穫物、その収穫物の加工品にも「OKシードマーク」を表示するという活動がOKシードプロジェクト。
 私もこの活動のサポーターのひとり。サポーターに向けて基礎入門講座など様々な関連テーマの学習会を開催されている。趣旨に賛同される方は、ぜひ、サポーター登録し、活動を支えて下さい。登録は無料。

https://okseed.jp/


<プロテスト・ソング>

・史上最高のプロテスト・ソング10曲:不朽の政治的アンセムとなった音楽たち
https://www.udiscovermusic.jp/stories/best-protest-songs-history

・藤田正『メッセージ・ソング』2000年、解放出版社
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784759200218

 

灯油コンロ~めざせオフグリッド(広義)


 1週間程前から調理にプロパンガスを使用せず、灯油コンロを使い始めた。私の居住地には集中プロパンガスのしくみがあり、都市ガスを利用するのと同様な形でプロパンガスを使用できる。それなのに、集中プロパンガスの契約を休止し、わざわざ台所を一部改造してまで、灯油コンロ使用に踏み切った理由は「面白そうだからやってみる」ということなのだが、その根底には次のような思いがある。

① 過度の社会システム依存からの自由度を高めたい
 
② お金に依存しない生活、自給的生活を一歩前に進めたい
 * 支出(光熱費)が減る。
 * 将来的には、お金で買う化石燃料である「灯油」ではなく、お金に依存しなても入手可能で環境負荷が小さい「木など植物資源」(バイオマス)や「太陽熱」を利用する「かまど」や「太陽熱調理器」などを利用する生活を目指したいが、そのためには「不便さ」に慣れることも必要である。そのための過渡的形態。
 * 現時点では独立型発電システムと太陽熱温水システムを導入済。

③ ガスなどの生活基盤設備が整っていない場所で生活しようとする人に具体的な助言ができるようになりたい

 尚、灯油コンロ使用については、非電化工房の先輩・Mさんの事例を参考にさせて頂いた。 

 

ズッキーニのタネ出しで考えたこと・その2

 上の写真はワタを取り除いたズッキーニのタネをネットに入れて天日干ししているところ。

 ワタが混ざったズッキーニのタネをネットやザルに入れ、水洗いを繰り返す。そのようにしてワタを除去するのだが、この時期の水はとても冷たいので、作業を終えると体が冷える。

 この作業中に頭に浮かんだのが非電化工房主宰者・藤村靖之さんが提唱している「カボチャのゴミ溜め栽培」(注3)。
 食べ物ゴミを投入した地面に掘った穴に調理時に出たカボチャの種を捨てておくと春には発芽し夏にはとても立派で美味しい果実を付けるというのだ。我が家でも調理時に生じる野菜の残渣を畑の片隅に捨てるのだが、そこにはたくさんのカボチャが発芽し、育って美味しい果実を付けてくれる。今年などは手間暇かけて播種・育苗したカボチャはうまく成長せず、果実を付けてくれたカボチャは全て捨てたタネから発芽したものだったというほどだ。

 自然の状態では、何らかの方法で好条件で土を被ったタネが春に発芽する。タネ自身が適切と判断した時期に根を伸ばし芽を出すのだ。
 人間が栽培する場合、タネを直播す場合でも、育苗して定植する場合でも、すべてのタネが発芽することを期待する。しかし、自然状態では、何十個もあるタネのうち、1つでも発芽し果実を付けることができれば、子孫を残すことに成功したことになる。
発芽率はその程度でいいのだ。

 ところが今自分が行っている作業は、来年、6株ほどのズッキーニを栽培するために、優に100個は超えるタネを体が冷える思いをして果実から取り出して保管することだ。ならば、ワタとタネの分離などせず、下の写真の状態のものを6つに分けて生育環境が整っていると思われる場所にそっと埋めればいいのではないか。そう考えたのだ。

 タネ出しはすでに終えてしまったズッキーニでは実験できないが、カボチャは調理に使う際に種取りをする。この冬はカボチャで実験してみようと思う。

 

注3:藤村靖之『自立力を磨く』2020.而立書房



ズッキーニのタネ出しで考えたこと・その1


 上の写真のズッキーニは自家採種用。重さ2850g。収穫後2カ月近く玄関先で保存・追熟させていたもの。

 11/28にこのズッキーニのタネ出し作業を行った。充実したタネがたっぷり詰まっていた。

(照明の関係もあって、まるでカボチャのように見えるが、ズッキーニは、ペポカボチャと分類されるウリ科カボチャ属の作物だ)

(ワタとタネを取り出したあと)

(ワタとタネ)

 

 同じに日に、もう一つ別の自家採種用ズッキーニのタネ出し作業も行ったのだが、
それと比べてタネの充実度(膨らみ方など)が良好だった。そして、ワタの量が少ないことに気が付いた。

 キュウリ(ウリ科キュウリ属)は、自家採種用を収穫後に追熟させると果肉内の養分がタネに移行して充実するという(注1)。ズッキーニやカボチャ(いずれもウリ科カボチャ属)も追熟させるとタネを包んでいるワタの養分がタネに移行しワタの量が減るのではないかと考えた。果たしてどうなのだろう?
 * ワタの部分には果実の部分の3倍の栄養分があるといわれているそうだ(注2)。
 * ズッキーニはカボチャ属でペポカボチャに分類される(西洋カボチャ、日本カボチャ、ペポカボチャの3つのグループに分類)(注1)。

 

 そして、ズッキーニもカボチャもタネ出し作業で最も苦労するのがワタを除去する作業。水が冷たくなる季節のこの作業は体が冷える。この作業をしながら、ふとあることを思いついた。(つづく)


注1:自然農法国際研究開発センター編『自家採種のコツのコツ』農文協
注2:西東社編集部編『農家が教える野菜の収穫・保存・料理』西東社

 蛇足だが、大変充実したタネを残してくれた冒頭のズッキーニ。実は、春に発芽実験をしたズッキーニが付けた果実のうちの1つ。

・芽の前に根 ~『星の王子さま』の一節を連想
https://kasikorera2017.hatenablog.com/entry/2022/04/28/223051

 このズッキーニはとても逞しく美しく生育し、この株から自家採種用果実を2つ収穫した。なぜ、同じ株から2つも収穫したかというと、早々に1つめの自家採種用果実を収穫した後、気が付いたら、「これはもう自家採種用にするしかない」という状態の果実をこっそり付けていたからだ。私がただぼんやりしていただけかもしれないが、この株は子孫を残す意志が強烈だったと思うことにしよう。

 

 

デモクラシー・フェスティバル・ジャパン 2022

 11月26日の夜に参加してみた。対話や民主主義の大切さを、日々、痛感しており、自分の技量を少しでも高めたいと考えたから。
◆ デモクラシー・フェスティバル・ジャパン
 https://democracyfestivaljapan.jp/


「意見や価値観の異なる人 あなたはどうかんがえる?」という番組に参加した。
大変充実した意義ある番組だった。

 3日間に4つのチャンネルで沢山の番組があったのだが、その日の夜しか都合が付かず、他にも参加したい番組がたくさんあったが断念!何とも残念!

 録画保存した番組を後日視聴できたらいいのにと思う。この5つは是非、視聴してみたい。
・「ジェンダーにまつわる中高生との対話」
・「日本の竹100%「竹紙」の表裏をバラします!」
・「デンマークや北欧では、なぜ高い投票率が実現できるのか?」
・「平和と幸せにつながる教育を考えよう!」
・「混沌とする社会を生きる子ども達に未来を繋ぐには」


 北欧発の「デモクラシー・フィットネス(民主主義の技量を鍛錬する)」という概念はとても大切だと思う。

2022.07.01.
【"DEMOCRACY FITNESS"という概念~対話など民主主義の技量を鍛錬する】
https://kasikorera2017.hatenablog.com/entry/2022/07/01/123231

 

機械で脱穀~オーガニック・クラブの大豆脱穀その2~

 


 去る11月22日、オーガニック・クラブの大豆脱穀を実施した。昨年の2倍以上の収穫が見込まれたため、今回の脱穀作業は地元のJAで脱穀機を借りて作業することにした。

 11月14日の1回目の脱穀作業は旅の途中の家族が参加したくなるほど牧歌的だったが、今回は凄まじい機械力に引きずられて私たちもついつい猛烈な勢いで作業を行った。

・機械で脱穀

youtu.be

・機械で脱穀

youtu.be


 脱穀機のおかげで予定の時間内にすべての脱穀を終えることができた。



 「機械と人間」、「産業革命とは何だったか」、「近代とは何か」などのテーマについて語るときの具体的な事例のひとつにできる貴重な体験だった。
 1日だったので愉しく有意義な労働だったが、これが毎日ならかなり辛い作業のはずだ。

 今日分かったことだが、今年の収穫は200kgほど。2倍どころか昨年の4倍もの収穫だった。